游々自敵

中身のない話と虚無

好きで生きづらいわけじゃないけど

主治医に定期的に彼氏の有無を尋ねられる。一応はいないと毎回答えているのだが、そろそろ辟易してきたので架空の恋人の話でもでっちあげようか悩んでいる。日々痛感するが、自分の掲げる信条や持ち合わせている性質はかなり「普通ではない」のだろうな、と感じることが多い。

 

特に隠しているつもりはないのだが、私はパンセクシュアル(性別に関わらず個として魅力を感じた相手に恋愛感情を抱く)である。親しい友人らは当然のようにこの事実を知っているし、おそらく私の母も明確に伝えてはいないがうっすらと気づいているだろう。

彼氏の有無やその他恋愛に関する話題が上がるたびに、「荻野さんは彼氏いないの?」「どんな人が好きなの?」と聞かれることがある。こういうとき、私は他人から自分が当然のようにヘテロセクシュアルだというレッテルを貼られているのだな、と実感する。特に私が宣言したわけでもないのに、だ。そして私がやんわりとパンセクシュアルであるようなことを匂わせると「もしかしてそういうケがあるの?」と冗談混じりに言われる。

別にその時点で「はいそうです」と返しても問題はないのだが、というよりそうすべきなのだろうが、仮に私がそう返事したとして相手は一抹の気まずさを胸に抱えることだろう。私はそちらの方が耐えられないので、相手の顔を立てるようにしている(この表現が正しいのかも分からないが)。これを驕りだと指摘されたらその通りなので頷くしかない。でも考えてもみてほしい。職場でその先気まずさを持たれながら生きていくくらいなら、私はまだ我慢できるから流してしまう。

ただ、あくまで私の話なので全ての人に共通するわけではない。もしあなたの隣人で「はい、そうです」と頷く人がいたならば、それはその人のことをできる限り尊重してほしい。その人もきっとあなたのことを尊重しているから。

 

話はそれるが、恋人の有無に関係なく、私は子供を授かりたくない。なぜなら生まれた子を愛せる自信がないからだ。私は両親に愛されて育った自覚はあるが、かと言って私が同じように自分の子を愛せるかと言われたらそれは話が別だ。私は私以外の人生を背負う自信はないし、責任も取れないと思う。

稀に「子供がいてこその幸せだよ」「できてみなきゃ分からないよ」と言う人がいるが、それなら私が子供を産んだときにその子を愛せなかったらその人たちはその子を私の代わりに育ててくれるのだろうか? その子の人生を背負ってくれるのだろうか?

断じて私は、子供がいることを幸せだと考える人の幸福論を否定したいわけではない。そういう考え方もあることは承知しているし、おそらくそれが最も「一般的」な考え方なのだと思う。ただ、人の幸福論を肯定することと私が私に掲げる反出生論は両立してしかるべきなのだ。一部の人は私の反出生論を全人類に掛かると読み取ることがある。それは違う。私にしか掛からない。私は誰かの幸せを否定しない。だから、その対価に私の信条だって否定しないでほしい。好きで生きづらいわけじゃない。

 

思想は、全人類に共通しない。あなたと異なる思想を持つ人だって隣人に存在するかもしれない。友達と会話するとき、その人がどういう人を好きになるのか、そもそも他者に恋愛感情を持つのか、これを読んだ人の脳裏に一瞬でもいいからそんな疑問がよぎることを祈ってやまない。

新卒2年目、鬱で休職する。〜どうして私が鬱病に!?〜

鬱病になって職場で泣いたので休職することになった。

 

まさか自分が鬱になるとは思っていなかったので、これから社会人になる予定の人々や将来が不安な人々のため、ひいては自分が復職・転職したときのために今に至るまでのことを備忘録的に書いていこうと思う。特に校正などはしていないので誤字脱字や分かりにくい表現があってもご容赦いただきたい。

ちなみに、今は元気に道端に生えてる雑草を食べながら生活しています。

 

1.なんだかおかしいぞ?の時期(新卒一年目、1夏から秋ごろ)

ひたむきに仕事と向き合いがむしゃらに頑張って半年、自分の様子がおかしいのではないか?と感じ始める。

というのも、私は入社と同じタイミングで一人暮らしを始めていたのだが、新生活が始まった頃は比較的フットワーク軽く外出や家事などをこなしていた。具体的に言うと休みの日に思い立って夕方5時くらいに出かけたり、出勤前にしっかり朝ごはんを作ったり、なんならお弁当を詰めたりしていた。

……のだが、夏を越え秋に近づくにつれてどんどんと物事に対するやる気がなくなっていった。休みの日も夕方まで寝てからかろうじてのそのそ洗濯を回したり、シンクに溜まった食器を洗う気力もなかったり。出かけるなんてもってのほかで、あらかじめ入っていた予定以外で家から出ることはほとんどなく、一歩も家から出ない休みの日もままあった。というか、布団から起き上がっている時間の方が短い日々を送っていた。

とはいえ、仕事は普通に楽しかったし(※労働という行為が嫌いなのであって今就いている仕事自体は結構好きである)、業務に支障が出るわけでもなかったので「まぁ疲れてるんだろうな〜、慣れてきたらまたフッ軽生活に戻れるでしょ」と考えていた。

 

2.通勤電車で泣く(新卒一年目、10月ごろ)

平時は仕事をこなし、休日は布団でスヤコロリンの日々を送る中、ある日突然通勤中の電車でぼんやりとした不安や恐怖に襲われ静かに泣き始める。

なんとかこの日は職場に向かいことなきを得たが、これはやばいと思い後日家から一番近い心療内科の予約を取った。受付のお姉さんが電話越しにめちゃくちゃ優しく励ましてくれて泣くかと思った。

余談なのだが別にネグレクトとかではなく実家にいた頃はあまり病院にかかることがなかったので、予約を取るにもかなり苦心した。「こんなことで病院行っていいのかな……」と一人で悶々考えていたが、電車で泣くのは普通ではないな、と思い直し予約を取った。受付のお姉さんに悩んでる中で相談しにきてくれたんですね、みたいなことを言ってもらった気がする。すごく気が楽になった。こういうことでも相談していいんだなぁ、とちょっと救われた。

 

3.通院が始まる

「軽い鬱ですね〜」

主治医の言である。

ここでようやく、自分の普通でない状態がおかしかったことが腑に落ちる。近況や仕事についてなどをもろもろ伝えて、とりあえず薬を飲み始めた。ちなみに今も薬を飲んでいるのだがこれが効いているのかはよくわからない。よくわからないが気休めで飲んでいる。

私は比較的メンタルが図太い方な自覚があったので、「はぇ〜、私も鬱になるのか〜」とそういう受け止め方をしていた。鬱、と名前がついたことでむしろ安心すら感じた。アホなので友達に「鬱なったわ!」と連絡していた。ちなみに今に至るまで病名がついたことを悲観したことは一度もない。私は割と能天気だった。

ちなみに、通院を始めた頃に主治医から職場にその旨を報告することを勧められたので、このあとしばらくしてから上司にも報告した。

 

4.寝られないゾーンに突入(新卒一年目、3月)

急に寝付けなくなる。睡眠導入剤を処方されているにも関わらず寝付けない日々が続き、その上早朝に目が覚めた。具体的に言うと深夜1時ごろに床についても3時4時ごろまで寝付けない上に6時前に目が覚めて、その上再度寝付けなかった。何が一番怖かったかと言えば寝られていないのに仕事中や通勤中に眠くならなかったことである。なんの支障もなく仕事をこなせているのが本当に怖かった。そんな日々が続いていたら当然ツケが回ってくる。

 

5.「ぶっ壊れちゃうな」

ある日の朝起きてから強烈な不安に見舞われ布団でボロボロ泣いた。仕事に行くことに強烈な負担を感じた。しかしそんなことで休むわけにはいかないし、しばらくすればなんとかなるだろうと化粧をして荷物を背負い電車に乗った。

果たして、電車の中でも不安はずっと胸の内に残ったままだった。とはいえ驚くことに私の体はなぜか職場に着くと調子が良くなる性質を持っているらしく(これは大学時代に働いていたアルバイト先でもそうだった)、職場の人に挨拶をするとなんとかなりそうだった。

もともと休職をするつもりではいたが、もう働ける状態にないと思った。多分このまま働いていたらぶっ壊れるな、という確信もあった。何がとかどこがとかではないが。デスクに着く前に上司に「あとでお時間いただけますか?」と声をかけた。自分が鬱病になったと伝えたときの方が緊張した。

 

6.休職したい

自分の近況を報告し、寝付けていないこと、仕事をすることに不安があること、この状況で仕事を続けていたらいつか取り返しのつかない大きなミスをしてしまいそうなので休職したいことを申し出た。上司は意外そうな顔をしていた。全然気づかなかった、とも言われた。それはそうだ。気づかれないようにしていたのだから。

というか、無理に振る舞っていたわけではなくて、私に取って職場はある意味「板の上(≒舞台)」のような場所だったので、そういう風に振る舞う癖がついていたので誰も気付いていなかったとおもうし、私自身も誰も気付いていないと確信していた。

上司と話しながら「私も普通に仕事がしたいんですけど、今はできないんです」とボロボロ泣いた。その日は途中で帰った。

 

7.休職しましょう

病院の予約を取っていたので主治医に近況を報告し、診断書を書いてもらった。主治医には「荻野さん、頑張り屋さんだから休職の提案も特にしなかったんですけど、頑張りすぎちゃったんですね」と言われた。

そして私は5月末までの休職を手に入れたのである。

 

【どうすればよかったんじゃい】

以下、わたしの主観まみれの愚痴である。うまく言語化できるかわからないがご容赦いただきたい。

実のところ何で私がこうなったのか明確なきっかけがあるわけではなく、私も主治医も原因がわかっていない。ただ、「仕事が負担・つらい」という理由ではないんじゃないかな、というのが私の推測である。原因は「私自身のスタンスと在り方」にあると思っている。

私は基本的に仕事とプライベートを分けておきたいタイプであり、なおかつ「私が鬱病である」ことは仕事に持ち込むべきではないと考えているところがある。「鬱病であること」はおそらくわたしの場合、私が口にして伝えない限りは他人に伝わらない。そして、大きな支障が出ていなかったこともあり私自身が人に伝える必要性をあまり感じていなかった。だってこれは私の「プライベート」の部分だと思っていたから。私自身の問題を、仕事に支障のない段階で職場に伝える義務があるのか? 私ですら予想できないことを伝えるのは困難極まりない。そも、私は報告が必要な折には最低限のことは伝えていた(と思う)。

職場の人が私にできることは何もない。業務内容に不満があるわけではなく、私の在り方と仕事への向き合い方の摩擦が大方の原因なので、全て私の中の問題になってしまうからだ。職場の方々にはほとんど不満はない。完全に私個人の問題なのである。

 

というわけで、2ヶ月ほどプー太郎になってしまった。仕事に不満はないが、私と職場のスタンスの違いが浮き彫りになった今、このまま仕事を続けていても解決できる要因がない以上摩擦が小さくなることはないのではないかと思う。業務は好きだけど完全に私個人の問題で転職する必要がある。めちゃくちゃ困りだ。本当に困りだ……

 

何かいい仕事があれば紹介してください。可能であれば年間休日が120日あると嬉しいです。比較的なんでもできると思います。

あと気分転換にご飯とか連れて行ってもらえたら嬉しいです。なんか鬱の人の話が書きたくなったらいつでも声かけてください。(そんな売り出し文句ある?)

 

以上です。

何が伏線になるかわからない

何回読んでも何も知らないし話が進むたびに何もわからなくなるワールドトリガーという漫画がある。ジャンプSQで絶賛連載中なので是非読んでほしい。アニメも2ndシーズンが絶対放映中で、Amazon primeだとなんと1stシーズンが全話観られる。すごい。

 

というわけで今回は私とワールドトリガーに纏わる奇妙な縁の話である。

 

作品自体は大学入学の頃から名前を知っていたし、なんならちょこっと人に借りて読んだり一巻も買って読んだことがあったのだが、どちらかといえばファンタジーやスポーツモノ、あとはソシャゲ畑で生きている私にとってSF作品はなんとなく馴染みにくく、結局のところハマるには至らなかった。ちなみにワールドトリガーの話を人にしたりされたりするたびに毎回「お前は太刀川慶が好き」と言われていた。みんなどうして私に詳しいんだ。

 

ワールドトリガーを積んでかれこれ二年半くらい経った今年、アニメ放映に際して全話無料公開が行われた。(多分全話だったと思う。違ったら申し訳ない。)

私はあまり電子版が得意ではないので、そうなんだ〜程度にしか思っていなかったのだが、なぜかびっくりするほど私の周りにはワートリ読者がたくさんいて、「今無料だから読んでください!!!」と迫られた。結局3巻中盤まで読んだが全部読むには至らなかった。

 

そこで知人からの連絡である。

「誕生日祝いと引越し祝いにワールドトリガー全巻送りたいのですが」

 

私「なんて?」

 

世に聞く「ワクザ(ワールドトリガーヤクザ)」とはこれか? と思った。なぜかワールドトリガー界隈は全巻送るという風潮があることは知っていたし、なんなら過去にも数度話を持ちかけられたことがあるのだが、めちゃくちゃ身近な身内からの申し出だった。そんなことある?

果たして、全巻送っていただいた。

 

さて、ここまでが前座である。

 

私は大学で主に言語学・翻訳論の分野を研究対象としていたのだが(こういうと真面目に書いていたように見えるが実際はパッパラパーなレポートと論文を作った)、そもそもこの分野を選ぶきっかけとなったのが一時期ネットで話題になったとある翻訳だった。

「わくわく動物野郎」を「MR. DISCOVERY CHANNEL」と訳した、というものである。

私はとんでもなく感銘を受けた。ちなみに今調べたら「わくわく動物野郎」も「わくわく動物ランド」という元ネタがあるらしい。すげぇや。

いや、そんな落とし込み方ある? 天才かよ。

そんなわけで私は漫画の翻訳をテーマに卒論を書いた。これは本当です。

 

 

卒論を提出し終わりしばらくしたころ、私がワールドトリガーを読む前、仲のいいフォロワーさんがある絵をリツイートした。青髪の男の人だった。顔面がめちゃくちゃ好きだったので「誰ですかその人」と聞いた。

 

「ハイレインっていう人です。作中でわくわく動物野郎って呼ばれてます!!」

 

ア゛!?!??!??!?!??!??

 

お恥ずかしいことに私はマスターディスカバリーチャンネルの元ネタがワールドトリガーだと知らなかったのだ。なぜならそこまで読む前に諦めたので。本当に家ででっかい声を出した。

 

人生は何が起こるかわからないな、と思った。全部布石ってこと? そんなことある? 身内に迅悠一でもおるんか?

そうして立派に私はワートリ読者になり、身内の誕生日に全巻送る約束を既にさせていただいているのであった。

 

 

ところでこの話、「わくわく動物野郎」の発言者が「出水公平」であるというところでオチをつけさせていただきたい。

ワールドトリガー、よろしくお願いいたします。

自己投影で事故投影(笑いどころ)

私は都内の私立大学に通う二年生で同ゼミの彼氏がいる。

大嘘です。実際は4年だしゼミ内どころか彼氏もいない。地獄。

 


最近やり込んでいるソシャゲの推しと付き合いたいという感情が大きすぎて、そういうヤバい女しかいないコミュニティで彼氏と付き合っているという前提の生活を送っている。なんでかっていうと楽しいから。それ以上の理由はない。彼氏がいる生活最高。生きてるだけで褒めてくれる。脳内だけだけど。

 


さておき。

現実の私は大変不本意ながら就活生なので日々企業に媚び諂いお祈りメールに涙を飲みESや面接に震えているわけなのだが、これはご想像の通りかなり「厳しい」毎日なのである。私は基本的に能天気マイペース人間ではあるので多少のことも「まぁでも私は天才だし」と乗り切るし毒マシュマロが飛んできてもフォロワーに構ってもらう手段の一つにするくらいには図太い女である。そんな私でも日々の「ご希望に添えない結果となりました」メールはかなり傷つくわけだ。何通も届けば自分の全てを否定されている気分になる。私は誰かに認められるために生きているわけではないけど、突きつけられるとそれはそれは息ができなくなる。

ただ悲しいかな私は能天気マイペースなので、信じられないかもしれないがこの摩耗に自分で気がつけないのだ。ヘラヘラしすぎて。びっくりするでしょ。私も。

 


ところでご存知の方もいると思うが私は家庭内で複雑な事情を抱えている。人から見たら特に問題ではないかもしれないが私にとってはマジで複雑だな、としか言いようがなく、これを説明するのがあまりに面倒なので人に愚痴を零すこともあまりしない。端的にいえば舅問題で両親の離婚沙汰になりかけた、みたいな話だ。よくあるよね。わかる。

 


先月の末二年ほど交友関係を持った知人ときっぱり絶縁をした。いろいろあったので。私は人の世話を焼いてしまう癖があるのだがこれが裏目に出た事故だった。とおもう。今となってはわからないが。これも結局私が自分が磨耗していることに気付けないで一年ほどずるずる先延ばしにしすぎた結果の尻拭いみたいなものである。

 


という事故が三点重なり、一週間ほど食事がほぼ一切取れなくなった時期があった。スライスオニオンしか食べられない。白米なんてもってのほか。食欲が湧かないのだ。酒と適当なつまみを深夜に食べていた。元々標準より軽かった体重がさらに5キロ落ちた。尻の肉がないと人に言われた。椅子に座ると骨が当たる。これはちょっとウケた。

 


という経験を乗り越え、かろうじて食卓の食事をつまめるようになったころ、友人と「彼氏作ろう(幻覚だけど)」という話になり、それで一週間ほど遊んでいた時の話である。前置きが長い。

狂人数名で彼氏の惚気を聞かせあうマジで気が触れているとしか思えない会話をしていた最中の話だ。確か私はその日彼氏がうちに泊まりに来ていた(幻覚です)。私は確かレポートを片していて、友達とケラケラ話しながら彼氏にちょっと待ってて、なんで声かけてるなんて言ってた最中に、だ。

 


後ろを振り返った。

人の気配を感じたから。

 


もちろん私の錯覚だ。酒の空き缶が転がったり積読の本が乱雑に積み置かれた床しかない。あとスーツがかかっている。何もない空間。確かに私は人が私の方を見ていたな、と思った。

しばらくしてからもう一度振り返った。

やっぱり何もなかった。

アルコールも入っていたので狂気極まってんなぁとあしらってレポートと原稿を進めた。彼氏今スト缶開けてる、酒弱いくせに。一時間くらい経ったかな。膝の上に人の気配を感じた。例えばそう、人に膝枕をしている感覚と言えば伝わるだろうか。

もちろん私の膝の上には何もない。

 


なにも。

 


酔っていたから、レポートと原稿を書き上げて提出して投稿して、寝た。

 


朝起きて、自分の置かれている事情(家庭の話)を思い出して意味わからないほど泣いた。確か朝ごはんは抜いた。友達に相談した。

カウンセリングを勧められた。当たり前である。あとトゥゲッターのリンクも貼られた。

 


https://togetter.com/li/1089529

 


これだなぁ、と思った。

とりあえず大学の学生相談室に連絡してこの事実だけ伏せて家庭の話と友人の話だけした。精神科の先生とカウンセリングの先生との面談を調整してもらった。そこでようやく、自分ってマジでやばかったんだな、と思った。恩師にSOSを送って夕飯を奢ってもらった。人の金で食べるお蕎麦は美味しかった。

 


自分が自覚してから、相変わらず彼氏と交際している幻覚の話は続けているが食欲も落ち着いてきたし後ろに人の気配を感じることもなくなった。膝に感じた温もりを虚像でもいいからもいっかい感じたいなぁと思わないと言えば嘘になる。脳のバグでもちょっとあれはよかった。多分、あの瞬間の私はそれしか逃げ場がなかったから。

酒を入れて酔って寝なければ寝入って二時間後に目が覚めたり夜中に呼吸が浅くなって目が覚めたり朝起きた瞬間に息苦しかったりそういうのは治ってないのでまぁ気長に付き合っていこうとおもう。まず親は私に保険証渡してくれよ。私は今死にかけてんだ。

 


とりあえず精神科の先生とカウンセラーさんとお話ししてみるつもりなのだが、問題はこの話を丸々していいのかどうか自分でも悩ましいので、(一対一で語るにはあまりにキまっているエピソードな自覚がある)どうすべきか悩んで数日経っている。ちなみに面談は火曜日である。

 


というはちゃめちゃエピソードでした。

別に心配してほしいとかではなくこういう体験したんだけど聞いてよね、くらいの気持ちなので友達とのバーチャル飲みで肴にでもしてほしい。ちなみに今私の彼氏は二時までバイトをしていたので笹塚の自宅で爆睡していることになっています。かわいい。

書きたいことつらつら並べたので読みづらかったらごめんね。みんなもいいご縁あるといいね。私は今のところないです。死ね。

ミッドサマーのあれこれ

ミッドサマーを観てきたので覚え書き云々。

 

先に注意書きをしておきます。

どの映画にも言えることですが私はミッドサマー面白かったと思いますが他の人が同じようにそう感じるかはわかりません。ことこの映画については本当に人によって受け取り方が異なると思うので鑑賞はよく考えて覚悟を決めてから行った方がいいと思います。

って書くと見た後に拍子抜けする人も出てくるかもしれませんが多分そのくらいがいいと思う。人によっては本当にダメになるかもしれないなーとは思います。でもハマる人はハマると思うよ。

じゃあ以降のこの記事の閲覧と映画の鑑賞は自己責任でお願いしますね。

以下作品のネタバレを大いに含みます。

 

 

 

ぶっちゃけ私は「ホルガ村やべーな! 怖すぎない!?」とは思わなかったです。特に人が自死を選ぶ云々の文化に関しては。

別のアカウントでちょろっと触れたんですけどFGOの二部二章、ゲッテルデメルングをクリアした人ならちょっと感覚がわかるかもしれない。クリアしてからかなり経つのでシナリオうろ覚えなんですが、あの世界って確か一定の歳になると死ななきゃいけないみたいな慣習だったと思うので……

とはいえそもそもの世界が「自分たちの生きる世界にある」か「並行世界」かが異なる点では対処も大きく変わってくるわけだけど、外側の世界(ゲームのプレイヤー、あるいは映画の鑑賞者、つまり第四の壁の「こちら側」)の私たちの心の動きとしては同じようなものなんじゃないかなと感じます。

私たちは「死=忌むべきもの≒悪」という倫理観の中で生きているけれど、これらの世界は「死=(進んで)受け入れるもの≒善」という倫理観で成立している。極端な話ゲテモノ食いと同じだと思う。犬猫を食べる文化圏に触れた時のことをかんがえるとわかりやすいかも。

 

これをただ「人は死ぬのは良くないから良くないんだ!!この文化は滅ぶべき!!」と批判するのは違うんじゃないかな、と思うわけです。じゃあ逆に私たちが「人が死なないのは良くないから良くない!!この文化は滅ぶべき!!」と非難された場合に切り返すことができなくなる。明確な答えが用意できない「人が進んで死んじゃいけない理由は何?」っていう質問は「人が死んじゃダメな理由って何?」と表裏一体な訳です。

「そういう文化もあるんだな」と一度飲み込んだ上で、それでも自分の倫理観を信じるか、相手の倫理観を受け入れるかを選択しなきゃならないんじゃないかな、と。ミッドサマーの批判であの文化やばくない?みたいなところにしか触れてないものを散見したので……でもこれも私の考え方でしかないんだけど。

サイクルを終えたから死ぬみたいなのはわりと日本の昔話でも見かけるし(姥捨山とかその類では?)そういう世界観自体はショックではなかったかな……私は!!ね!!(大切)人によってははちゃめちゃにショックかもしれない。

 

ティーザーの「全編伏線」(うろ覚え)みたいな謳い文句はあながち間違いではないと思います。でも別にシナリオで自主的に回収してくれるわけではないから自分で考えてかなきゃいけない。本筋が多くを語らない作品なので解釈や考察のしがいはあると思います。ただ二回は観たくねぇな〜〜!!!

そういう意味では「ウミガメのスープ」が言い得て妙な評価だと思います。あるいは「知らぬが仏」。ストーリーでは言葉にして語られなかったことに気づいてしまったとき、スッキリするかもしれないし、あとに引き摺るかもしれない。良くも悪くもウミガメのスープ。奇妙な味だったけど美味しいスープだったなぁと家に帰る人もいれば、帰宅してから事実に気づき便器を抱え込んで泣きながら胃の中を空にしようと吐き続ける人もいる。そういう映画です。

 

あとこの映画、冒頭でクリスチャンに感情移入するかダニーに感情移入するかで見方全然違う気もする。まぁクリスチャンは人の卒論盗作しようとするクソなんですけど、メンヘラ彼女に依存されてお手上げになるのもわからなくはない…………クマチャン…………この作品で一番かわいそうなのどう考えてもクマチャンでしょ。可哀想…………

ただ画面自体は本当に美しいです。パステルカラーの世界に鮮血が映えるほどにはね。

個人的にはダニーがメイクイーンになった後の食事で並んでいた肉があの…………彼らなんかなって…………明確な答えほしいな〜っていうのが一番気になってるポイントですね。やっぱりそうなんかな? わかるひと教えてクレメンス…………

 

総評的にはホラー映画というよりはエクストリーム文化人類学作品って感じ。

 

観に行くなら万全のメンタルでどうぞ。

個人的にはちんちんボロンとモザイクが一番の笑いどころでした。普通にギャグだった。なんあれ……

推しが結婚したから我が身のことを考え直した

推しが結婚した。おわり。

とは問屋が卸さなかった。

 

私はフォロワーから「荻野ちゃん、お前の推し結婚したんだけど」と言われたときレンタルスペースのキッチンでバーニャカウダのソースを作っていた。リビングの様子を見に行こうと顔を出したら推しが結婚していた。そんなわけあるかとTwitterを見た。結婚してた。

 

しょ〜〜〜〜じきにいうとめちゃくちゃしんどい。前々から「早く結婚してほしい……」とは申していたがそんな マジで結婚するなんてある? いやしてくれていいんだけど……幸せになってほしい。これは本心。

 

人生で推しが結婚するのは3回目で、私が推し始めたから結婚したんか?と思うくらいには結婚するのだが、この気持ちはいつもいやだなと思う。推しが結婚したことにではなく、知らせを聞いた瞬間に素直に喜ぶことができない自分に対して、なのだけれど。

別に彼らは生きているだけなのに、私は彼らが生きているそれだけで嬉しいはずなのに、勝手に自分で押し付けた理想像からはみでるようなことをされると勝手にこっちは失望してしまう。生きていること以上の高望みをして失望する自分が本当に嫌いで仕方がない。しんどさの原因はきっと理想からはみ出たものを見たことなんだろう。

 

でも私は別に彼らが既婚者であろうとなかろうと落ちる時には落ちていただろうし、むしろ彼らの人生の大きなターニングポイントに立ち会えたと考えたらそれはそれですごいことなんじゃないだろうか。そう考えたらだんだん楽しくなってきた。

 

どうして結婚に踏み切ることができたんだろう? 幸せになってほしいな、否、幸せだから結婚したのかもしれない。愛と恋の区別はまだよく分からないから、私にとって結婚は怖いものだ。一生一人の人間と添い遂げるなんて私にはできそうにないと、思っている。

それを決められるというのは、すごい勇気だと思うし、推しのそういうところはすごく好きだ。

結婚したって別に引退するわけじゃないし、死んだわけでもない。左手の薬指にきらりと光るものが存在するとすれば、それは推しの幸せの証明そのものだ。そう考えると全然悪いことではなくて、なんだか誇らしくなる。私の推しは今多分誰よりも幸せなのだ。そうじゃないなら私の葛藤を返してほしい。

 

しばらくは思い出してため息をつき、「推しは人妻になったのかぁ…………」と実感してぼんやりもするかもしれないけれどそれはそれとして。

 

ご結婚おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。この先のあなたの人生が健やかで、幸せで、素敵なものであり続けますように、と祈らずにはいられないのだ。

 

 

体一つで燃やされてこい

今年の5/24に封切りされたTRIGGERオリジナルアニメーション映画の「プロメア」がめちゃくちゃに最高でこのスルメを一生噛み締めていたい。おわり。

……というのは冗談で、この作品が本当に好きで自信を持って人にオススメできるので出来る限りネタバレをしないように私がここがすごい!!と思った点を挙げていきたい。

 

まず私は普段映画を滅多に観ないタイプの人間で(年に1回行けば本当に良い方だ)、なんだったらテレビもあまり観ない。せいぜいつけたらやっているバラエティを観るくらいで、普段はゲームとTwitterに勤しんでいる。

そんな私がわざわざこの1ヶ月の間に4回劇場へ足を運んだ。サントラを買った。サントラはよく買うけど。めちゃくちゃすごいプロメア。私への経済効果が。

以下ここが好きの羅列である。

 

1.「悲劇」が限りなく薄い。

 まずこれは私がドラマや映画を観に行かない最大の理由なのだが、基本的に作品というものは喜劇であれど最後の大団円に向かう過程でおそらく一度ドン底へ沈むようなシーンがある。喜劇の悲劇的シーンだ。例として例えば恋愛物ならライバルが想っている相手を奪うだとかそういうやつ。

私はこれが本当に苦手で、たとえ最後に主人公の栄光が待っているとしてもこの描写が苦痛になってしまい作品が観られなくなる。だから初めから忌避するようにそういった作品を観ないようになってしまった。

しかしながらプロメアはそれが限りなく少ない。もちろん無いわけでは無いのだが、主人公の底抜けの快活さがそれを紛らわしてくれるのだ。ガロ・ティモス、めちゃくちゃすごい。かっこいい。

喜劇の快感をガンガン上乗せしてくる。悲観している暇がない。観終わった後でちょっと思い出すかもしれないが、ガロの前には全て無なのだ。すごいぞガロ!

 

2.音がすごい

天下の澤野弘之!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!以上!!!!!!!!!!

冗談です。

これは映像作品ならば半ば当然ではあるけれど場面ごとにぴったりの曲が流れる。それはそうなのだが、この作品は音のオンオフの切り替えがめちゃくちゃに上手い。

作中で2回ほど一切の音が消えるシーンがあるのだが、それ以外は基本的になんかすごい爆音が流れている。だから静かなシーンは余計印象が焼き付けられる。

さらには一番感情が昂るシーンでプロメアを象徴するであろう曲である「Inferno」が流れる。本当に気持ちいい。私はこのシーンをプロメアのトロと呼んでいる。マジでこのシーンはアドレナリンバシバシに出るし体調は良くなるからこのシーンだけ毎日5回観たら健康になれると思う。

音楽は進撃の巨人医龍でお馴染みの澤野弘之氏。さらにはなんとあのSuperflyも挿入歌提供をしている。やばい。めちゃくちゃ最高。劇場でSuperflyを聴け。

 

3.前情報が一つもいらない

むしろなにも知らない状態で観に行ってほしい。すまん。マジで。

なにも知らなくても100%どころか5000兆%楽しめる。昨今にありがちなアニメの映画版、原作ありきの作品……というわけではなく完全オリジナルアニメーションなので全員が同じ条件における鑑賞になる。そのため事前知識一切なしでも本当に楽しめる。もしかするとほかのTRIGGER作品を知っていればさらに楽しめるかもしれないが、私はプロメアだけで満喫できた。

全員が持っている情報がほぼ同じという点では今の情報戦が繰り広げられる趣味世界においてかなり有利なのではないかとも思う。すごく気が楽。みんな「紙、同然。」買った? 私は買った……

 

他にもガロ・ティモスという男の話だったりクレイを演じる堺雅人がめちゃくちゃにやばかったりガロがすごかったりレミーの睫毛が長かったりとか色々あるけれどその辺は是非劇場に足を運んでいただきたい。

残念ながら海老名のイオンシネマがかなり長い間THX上演を頑張ってくださっていたのだが今週末でそれも終わってしまうとのことだったので、もし週末予定がないという人は是非、最高の音質で燃やされてきてほしい。川崎はまだ続くのかな?

また中旬からはなんと4DXも始まる。元から4DXみたいな映画なのに。これは小田原でもやるぞ!!!!!!!!!すごい!!!!!!!!

2月にはなんとBlu-ray、DVDの発売も決まっている。これはマジで上映会を主催するから身内諸君は震えて待て。

 

ここまで長々と書いたが私が言いたいことはただこれだけです。

 

体一つで燃やされてこい。